クロロは変な人だ。

でも、この落ち着き払った雰囲気は、とても落ち着く。































Speed of sound #5































はせっせと朝ごはんを作っていた。


ポテトサラダにサンドウィッチ、ついでにソーセージも炒めて、コンソメスープもしっかり作る。



ああ、チーズ入りオムレツも忘れずに作らなきゃ、と、急いで卵とチーズを取り出す。








「・・・・なにやってるんだ・・?」




クロロは寝癖でボサボサのアタマのまま、キッチンへやってきた。
起きると隣で寝ているはずのがいないものだから探しに来たクロロが見つけたのは、台所で何かしているだった。



「なにって、クロロが料理の才能無いから朝ごはん作ってるんだけど・・・」



は卵をかき混ぜ、香辛料を入れながら言った。

手際は、悪くは無い。



「あ、トマト!トマト食べたい!!クロロ、トマトとレタスとキャベツ、あと、豚肉と生姜、今日欲しいな〜」



へへへ、と晩御飯のメニューを思い浮かべながらは笑った。



「ああ、今日盗ってきてやるよ。・・・・しかし、お前本当に8歳か?」



既に出来上がっているポテトサラダとスープとサンドウィッチを覗き込んだ。
卵、ハムチーズ、何か分からないものが挟まっているのもあるが、美味しそうだ。



「それがね、前はお母さんの手伝いもしてたし、お爺様に言いつけられてしてた稽古の中に『何があるか分からないから』って、料理もあったんだよねー。ほんと、何があるか分からないね。」



そうして、はフライパンを覗き込むと、卵を流し込み始めた。



「あ、そういえば好き嫌いとか無い?大丈夫かなぁ・・・」



自分の好みでどんどん作っていってた為、は今更になって不安そうにクロロを見た。



「ああ、大丈夫だ。たいていのものは食べれる。」



しかし・・・・



と、クロロはの足元を見た。

は台所に届かない為、ダンボールに乗って台所で作業をしているのだが、そのダンボール。
はて、自分は何をあのダンボールに入れていただろうか。








「・・・・!!!」



思い出した。


この前盗って来た本だ。








思い出してからの行動は速い。


クロロはの背に立つと、をひょいっと持ち上げ、足でダンボールを横にずらす。




「???」



不思議に思ってクロロを見ようとするが、そろそろチーズの入れ時なので、チーズを千切りながら入れた。



「え、どうかしたの?」



「・・・・今度何か台を持ってきておく。」



良くは分からないが、ここはクロロの家なので、は大人しく頷いた。





















数分後、食卓には美味しそうな朝食が並んでいた。



「ホントはね、サラダも欲しかったの。でもキャベツをスープで使い切っちゃって・・・」



クロロはサンドウィッチを頬張った。
美味い。



「そう、そのサンドウィッチにも、トマトを入れたかったのに・・・」


「いや、このままでも美味いからいいんじゃないか?」


「ほんと!?」



は嬉しそうにはしゃいだ。
まさか、目の前の8歳児がこの料理を作ったと誰も思うまい。



「だからさ、コレに書いたやつ、買ってきて〜」



はそう言って紙を差し出した。
しかし、スープを口に運んで何を思ったのか、すぐに紙をひっこめると、ペンを掴んで書き足し始めた。



「それは文字か?」



は固まった。



「う、うん。あ、もしかして日本語ダメ?英語だったら分かるかなぁ・・?」



そうして英語で書き直そうとしたが、クロロに止められた。



「ハンター文字って言っても分からないよな?」


は首を縦に振った。




「・・・後で口で言ってくれ。」



しかしそこで思い直す。



「いや、一緒に買い物に行くか。」



この前盗んだ宝石で結構金入ったし。



「えっいいの!?」

「ああ、着替えの服も欲しいだろ?」



わーい♪



は手放しで喜んだ。






















次はクロロとデート(笑)です。






























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